友達を助けることは自分を助けること その4
🍀友達を助けると自分も少し楽になる
ピアカウンセリングって言葉を聞いたことがあるかな。ピアとは「仲間」のこと。
大人の世界や会社の中でもピアカウンセリングは行われているんだよ。では、ピアカウンセリングって何のことだろう。また、それはどうして行われるんだろう。これは、悩みをもつ君たちにもきっと役立つ話だ。
繰り返しになるけど、ピア(peer)とは仲間のことなんだ。一緒に働く仲間。一緒に過ごす仲間。学校の仲間もピアと言えるね。元々は1970年代にアメリカで始まったんだ。障害をもつ仲間同士が同じ立場から平等な立場でお互いを助けあうことが 次の三つの点で大きな効果を持つことがわかったんだ。
🍀仲間を助ける「ピアカウンセリング」の大きな効果
友達の話を聞くことがどうして自分を助けることになるのかな。その理由の一つ目は、「そのままの自分」で相手に接することができる、そのことによる効果だ。
相手が同じ悩みや何らかの困難を持つ立場同士、遠慮することも自分を卑下することもなく相談できることがお互いの安心感を引き起こすんだね。同じ立場だからこそ、同情もない、遠慮もない、率直な意見が聞くことができるんだろう。
相手への助言は自分の価値観や感情が入ってしまっているかもしれない、だから役に立たないこともある。お互いにそんなことはわかっている。それでも、一生懸命考えてくれる仲間がいること、それはきっと相手の気持ちをきっと暖かくさせるし、その人の気持ちも一生懸命に話を聞こうとする君の気持ちに満たされると思う。
何より、そのままの自分を話したり表現することができることは、心の安定に一番大切なことなんだ。「話したらなんだかスッキリした」「聞いてもらうと、ホッとした」、そんな言葉が言えたら、心の余裕ができたということ。一緒にきっと答えが見つかるはずだ。
二つ目は、悩んでいるのは自分じゃないんだって気づかせてくれることだ。一人で悩んでいるときはまるで自分だけが世界の中で不幸を背負ってる気持ちになるよね。誰だってその気持ちがわかるよ、だって、みんな経験していることだから。ストレスを抱えると、みんなそうなるんだ。でも、勇気を持って周囲のひとに話してみたり、周囲の人の悩みを聞いてみると、案外、みんな悩んでるって気がつく。程度の差こそあれ、悩みは同じように君たちの心にズンッとのしかかっているんだ。同じ立場、同じ苦しさ。なんだか世の中は不公平だって思っていた気持ちが すっと楽になったりする。さっきまで自分がまるで一人で悩んでいたと思っていたことに気がつく。周囲が目に入らなかったことにもきっと気づく。一人ぼっちなんかじゃないんだ、なら一緒に考えたらいい。
最後に、人の話を聞くことは新たな視点に気づかせてくれることが たくさんあるということ。悩んでいるときは、自分では気がつかない偏った気持ちや思い込みでいっぱいになっているものなんだ。でもそれは自分で気がつくことはできない。でも、そんな友達を見て君が気がつくことがあるだろう。「違う見方もできるんじゃないかな」と。そうして、そう伝えてあげたらいいんだ。
みんな悩みに襲われると、別の視点なんて流暢なこと言ってなんかいられない。自分の気持ちだけでいっぱいいっぱいなんだ。でも友達のことなら、不思議と冷静に聞いてあげられるよね。だから、友達って大事なんだ。率直に、相手のことを考えて同情ではない意見を言ってあげよう。自分にもきっと、気づきがあるはず。
相手の悩みを聴きながら、別の自分を見つけることができる、それがプアカウンセリングなんだ。
🍀 心がホワッと暖かくなる
そして何より、誰かのために何かができると、また誰かに「ありがとう」って言ってもらうと、心がホワっと温かくなる。不安や悩みで心にぽっかり空いた穴が、満たされるような気持ちになるね。
人間は、社会と関わりながら、お互いに生かされる生き物ってことなんだ!
淵上美恵 日本でオランダでカウンセリングの多くの実績を持つカウンセラー。カウンセラー養成講師の経験も持つ。メンタルヘルス対策サポートを行うグローバルウェルビーイング代表、オランダ心理学会認定心理士、スクールカウンセラー。英国・米国・日本の心理学を学ぶ(英国ハートフォードシャー大学院組織心理学修士号)。日本ビジネス心理学会理事。
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